livehouse〜vol.∞〜ライブ予定,閲覧
お題
貞操の危機を警告致します。

出演:水槽の一日
   停滞前線





(暗転)








「−−月−−日(日−月)」

あ。
ぁぁあぁあぁ。
ぁぁああぁああぁぁぁぁ。
ぁぁあぁあぁぁあぁ。
ああぁあぁぁああぁあぁあ。
ぁぁぁぁぁぁぁああ。
ぁぁぁぁあぁぁああぁぁ。
ぁぁぁああぁあぁあ。
ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ。


<空白日記>

目が覚めてもきっと醒めないんだ
こんな日はずっと眠っていたいと思う
何も無いと解っているから、きっと何も思わない筈でしょう

どうしようもない日々を残して、何を思い出せるのだろう
筆を詰まらせてばかりの記録は、一瞬で色褪せた
中身の無さ過ぎる僕の日々と、中身の無い僕自身は
全て建前の表面で出来ているのだろう

暖かな日差しを浴びて、空の日記を開いてみる
一日何をするのか書き留めておこう、先が見えない時世だから
後ろに振り向きたくはないから


―――――。
目障りな音。耳障りな光。朝焼けは僕を焼き尽くしてくれない。
眠っていたかった。安らかに眠っていたかったんです。
何も無いと解っているのだから。何もする気が起きませんから。
この永い空白の事を思うと、ただただ憂鬱でなりません。

頭が重いので、今日一日の事、書きます。

AM09:00 永い安眠に落ちる
AM10:45
AM11:30
PM01:15
PM02:10
PM03:00
PM05:00
PM08:40
PM09:00
PM09:35
PM10:20
PM10:30
PM10:45
PM11:00
PM11:15
PM11:30 安らかな永眠を知る

それでは、永い眠りに落ちてゆきます。
―――――。


中身の無さ過ぎる空白日記を、全て建前の真実で埋めてみよう!


暖かな日差しを浴びて、不意に目を開いていた
意識が動かない、こんな日はずっと、意識だけ眠らせておこう
真っ白な朝焼けは窓から、空の日記を焼き尽くす
空白で埋め尽くした空白日記は、一瞬で色褪せていった
未来を映し出す日記
安らかな永眠を見る


あの月が沈む頃に、またあの日記を書き始めよう





00. 目覚の章
魔導:御機嫌貞操。水槽の一日と申します。
鹿賀:やって参りました。停滞前線様との夢の競演ですよ!もうドッキドキでね!
魔導:力み過ぎて全てが空回らない様、人間としての貞操を守り抜こうと思います。
鹿賀:僕等の一線を超えたら多分とんでも無い事になるんでしょうね。華やかしい。
魔導:この度は、死線を踏み外さぬ様。変なプレッシャーさえ感じなければ良いのです。
鹿賀:そうとなれば・・・?
田螺:・・・さあ、全員帰りやがれ!

田螺:・・・はい、と言う事で。
魔導:宜しく貞操。
田螺:宜しく貞操。
鹿賀:宜しく貞操。
三人:宜しく貞操。


田螺:御断り。誰に提供するまでも無く、全て自分達に向けて電波を送信致します。御断り。





<水平線>

難しい事ばかり、安らぎもくれない
こんなワガママを受け入れてくれるのは、
誰にも受け入れられない僕だけしか居ない
弱音を吐く事がイケナイと言うなら、
そんな掟破りを犯した弱虫しか居ないと
この世に誓った僕は間違ってなんかいない

眠れない夜ばかり、すれ違いの朝焼け
そんなネクラを受け入れていたつもりで
誰にも見せたくない姿の僕は受け入れない
本音を吐く事が許されないと言うなら、
あんな建前がいつか褒められる様になるんだと
この世に誓った僕は素敵な嘘を身に着けました

現実、そんなモンでしょう?

時に立ち止まる事を忘れ止まらない、輪廻と共に
果てる人生が素晴らしいなら、今すぐ旅立てば叶う?

目の前で綺麗な水平線を描く日暮れは
僕の眼に焼き付いて離れなかった
奔ってばかりで、全然気付けなかったけれど
まだ 心の拠り所は消えてない?

遠くの夢ばかり追い求めて行き着いたのは
僕の眼には残らない、ただの廃
眠ってばかりで、全然無関心だったけれど
ただ 明日の景色もきっと涙で滲むだろう


所詮、淡い夢でしょう?

路頭に迷い込んで忘れ振り返らず、輪廻と共に
果てた自分が正しいのなら、時間は止まらず流れる?

目の前で滲んでいた視線に映る日暮れに
虚しさを憶えて、ただ立ち止まっていた
急いでばかりで、全然見えていなかったけれど
もう 世の役目は果たされた

遠くの陰ばかり追いかけて辿り着いたのは
誰の眼にも映らない、ただの影
避けてばかりで、全然届かなかったけれど
ただ 幾ら手を伸ばしたって抜け出せる筈無い
だから もう止める事にしました


−あの夕陽に首吊ってみたら、気持ち良く死ねるかな?−



<冬の日>

乾いた風に吹かれながら僕は家路を急ぐ
気の抜けた身体は風の後押しを
待ってるだけで、もう歩けなくなった

停電した正夢を見た
これ以上、失うのは怖いんだ
僕に残された無機物たちは全て火葬してしまおう

色褪せた街並みと 滲む僕の景色
意味も無く流す涙があるなら
枯れるまで全て流してしまって、
悲しみからずっと逃げていたいんだ

あの日の様に笑えない 上の空の僕
無理になってすぐ立ち止まり、背後をただ眺めていた
過ぎ去った思い出が
全て傷跡に変わり
刻んだ左手には何も残らなかった冬の日


追い掛けていても辿り着けない
僕に見せた温もりは建前?
残された日々は無意味だから全て見送る方がいい

青ざめた黄昏と 霞む意識の中
歩き続けてる、記憶に無い道を
気付けばボロボロになってしまった、
思い出からずっと目を逸らしていた

かじかんだ両手で握り締めた幻
影になって消えていった 夕暮れにただ伸びていた
捨てられない思い出が
僕の中で腐っても
きっと僕は気付かぬまま、眠りに沈む冬の火


現実からずっと逃げていたいんだ


寒い日見た雪の道 もう埋もれた足跡
無理になってすぐ立ち止まり、この先をただ眺めていた
消え去った思い出が
温もりに変わるなら
空見上げて笑っていたい、あの日を思う冬の日



<メランホリック>

意味もなく残された無表情で遊ぶ僕は、
見えない空想に現実を描く
あの日、依存が解けて気付けたはず
「依存の中毒に冒された身体」

嗚呼なんて有意義な命日だったのでしょう
その命を知った日には既に遅過ぎた様なのですが

形もなく残してある無表情を選ぶ僕は、
終わった理想で現実を壊す
あの日、依存が解けて忘れられたのに
「依存の中毒に救われた精神」

嗚呼なんて無意味な命日だったのでしょう
冷たい腐敗に僕の中毒を浴びせてやりましょう!

綺麗な夕陽が沈むあの場所で
泣きながら組み立てた思い出に
初めて気付いた傷跡を見ながら
憂いな憂鬱に沈んだ

朽ち果てた思い出が残っているから


「依存の中毒に朽ち果てた記憶」
嗚呼なんて無意味な命日だったのでしょう
その命に向けられた同情の列が目障りで
ただ何の言葉を供養すれば良いのでしょう
仕方ないから飛び散る同情を浴びせてあげよう!


綺麗な涙が散ったあの場所で
形もなく残してきた思い出に
初めて傷いた涙を流しながら
またバラバラな腐敗を組み立てよう!

憂いを捨てられないあの場所で
真っ赤に濡らしてきた涙でさえ
永遠に消えない傷跡抱えながら
憂鬱な中毒に冒された

今も未だ思い出に依存しているから



<自殺>

ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ

目障りな殺風景の中、遠い空想を見ながら
脳を締め付ける程の苦痛にまみれていたんです
人を傷付ける事に快感を憶えた非情な世に溺れた

傷付ける事を「美徳」と言うならば、貴方に美徳を刻み込みましょう

耳障りな耳鳴りの中何も聴こえない身を思う
意思も無く叫びながら苦痛の意味知りました
下らない繋がりを広く持ちながら笑って、素敵な自己満足です

傷付いた痕を「強さ」と言うならば、貴方に左手の「強さ」見せましょう

建前で笑いながら、腹の底から貴方を白く見るでしょう
この見苦しい馴れ合いから逃れる為に、僕は飛び込みたいんです

「これが最後の記憶です。」


昔っから周りを知りませんでした
こんな我侭過ぎる僕を受け入れて欲しい、だなんて
思っていたけれど思えない
過去に縛られた僕は周りを知ろうとしていない


目の前で笑いながら、神経の奥から貴方を遠く見るでしょう
見苦しい馴れ合いに染まった貴方は、僕の知らない赤の他人でした

離れることを恐れず、心の奥から決めた美徳なんです
あの晴れ渡る景色が見たくて、僕は飛び込んだ――――。

ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ


もう抜け殻の身体置き去りにして、空を見に行こう


「これが最期のわがままです。」
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